第3回ITJ(出雲トレイルジャーニー)、サポート記 [2016.10.23]

この日は本当にいい顔をたくさん見た。
”トレイルランでもなくマウンテンランでもない、呼び方なんてどーでもいい、ここまでくるとそんな感じになる。まさに旅のようだった!” by 主催者N氏
”旅”はこんなにも人を良い顔にしてくれる素晴らしいものだ。

出雲の山好きのための”旅”が更にグレードアップし、
大成功をおさめた。
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ITJ "Izumo Trail Journey" (出雲の方)
2014年に第1回が開催され、
2015年に第2回
参加者も4人、12人、
そして2016年の第3回は17人の参加者が名乗りを上げた。

今回は主催N氏の立案で、県外のランナーにも
出雲という土地、トレイルの魅力を知ってもらいたい、と
積極的に声をかけ、6名の県外の猛者にも走っていただき、
山陰の初参加6名の方もさることながら、
県外の方にも魅力を存分に味わっていただけたのは大きな収穫だったと言える。

今回、私は3回目の参加と言いたい所だったが、
出産予定日が近かったため、サポートの"ITJ CREW"の一員として
出雲のトレイルに情熱をかける選手達をサポートさせていただいた。

サポートさせていただいた立場から今回の記事を書く。
ランナー目線ではないのはお許しを。

コースは前回とやや変更ありで、
累積標高、距離がややキツくなっている。

加茂岩倉遺跡(スタート)〜高瀬山〜蓮台寺〜武部峠〜
〜鞍掛山〜仏教山〜ロード〜
〜三本松公園〜河川敷〜南神立橋CP〜河川敷〜
〜沈下橋〜河川敷〜そして河川敷〜旅伏山登山口CP〜
〜北山縦走(※)〜猪ノ目峠〜稲佐の浜(フィニッシュ)

距離52kmくらい?累積標高3000mくらいあったのかな?
※矢尾峠〜木無谷CP〜遙堪峠で縦走路から一旦外れる

※の縦走路北側の沢沿いのルートに変更になっているところは、
N氏の出雲のトレイルのここがいい!という強いオススメ感が伝わってくる。

朝5時、稲佐の浜に選手集合。
車数台に別れてスタート地点の加茂岩倉遺跡へ向かう。

スタート前にコースの概要説明など済ませ、
定刻6:00、薄暗いうちに第1グループスタート。

今回は1人ずつではなく、グループでのウェーブスタートで全部で4グループ。
今回からゼッケンの準備されている!
しかもスタートゲートまで準備されている!!
銅鐸がゲートの一部と化しているが、実は備え付けの車止め(笑)
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スタートゲートはフィニッシュゲートにも早変わりし、
大会を盛り上げるアイテムとなった。

全選手を見送り、サポートのために移動を開始する。
サポーターの中での連絡手段としてメッセンジャーを使用。
各地点のサポーターから選手の進行状況が逐一報告される。

南神立橋エイドで準備をしていると、
早速集団ロスト(道迷い)だとのこと。
おいおい、地図読み講習会、またやるか・・・

今回もコース誘導の表示や、誘導員などは一切無し。
配布された地図だけを頼りに選手は自分の進むべき道を判断し先へ進む。
山を楽しくかつ安全に走るための必要な能力を試す意味合いも込められている。

南神立橋CPで広島から駆けつけたクワさんと合流し、
沈下橋へ向かう。

沈下橋では、今回何と出雲在住のプロカメラマンが写真を撮って下さることに。
カメラマンとサポート役のMTG氏を案内しつつ、沈下橋を散策。

前回からこの沈下橋がコースに入っているが、
聞く所によると、前回道迷いで沈下橋を通らずに
次のCPへ向かっている選手が多数いたそうだ。

何ともったいない!今回は是非通ってもらいたい。
出雲の風景の1つとして斐伊川の流れは外せない。
北山から見る景色にはいつも雄大な斐伊川があった。

砂の堆積量、水量の少なさ、川幅の広さが
他の一級河川にはない光景を生んでいる。
蛇行した曲線を描く川の流れが、
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)伝説の元となったとも言われる。
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その光景を川面のすぐ上から見ることができる。
橋を渡っていると、その先には目指すべき北山の弥山がそびえている。
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こんな情景に何て素晴らしいコースなんだろう、と第2回の時思ったのであった。
※今回は無事に全選手が通過した、とのこと

沈下橋を渡ると選手は延々と続く河川敷へ戻る。
選手は河川敷をボロボロになりながら走るんだろうな〜、
今回は皆どんな顔して旅伏山登山口CPにくるんだろうな〜、と
今回は見られないが想像してニヤニヤしつつ、
所用のため次の旅伏山登山口CPへ車を走らせた。

毎回旅伏山登山口CPにはエイドステーションが設けられ、
後半戦の北山縦走路に備え補給ができるようになっている。
今回も、選手として食べられなくて残念だったのだが、
豊富な補給が準備されていた。あー選手羨ましい。
特に好評だったのが松江のパン屋CARREのキッシュだったようで、
私も後でいただいたが美味かった〜。
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(キッシュの写真はM氏撮影)
ここら辺はN氏夫婦のセンスが光るところ。

途中経過情報では、昨年のタイムよりも5分程度速いとのことで、
早速本日のメインの任務である木無谷CPの準備をすべく、
次の目的地の矢尾、客垣谷へ車を走らせた。

今回クワさんと担当することになったのは、木無谷CPのサポート。

木無谷は北山縦走路から外れた踏み跡も薄れつつある沢沿いのルートの
ちょうど選手が不安になりそうなちょうどいい距離にある場所。
今回はクワさんと2人で担当することになり、本当に良かった。
・・・それほど薄暗い何もない山奥で、ひとりではちょっと。

客垣谷から入山、矢尾峠へ上がり、選手達と同じルートでCPへ向かう。
客垣谷のルートの荒れっぷりが酷かったため苦戦したが、
1時間40分くらいでCP到着。
途中キレイな景色だったものでクワさんと写真撮影大会となったりして遅くなった。

選手到着予定時刻を迎えていたため慌ててCP設営し終えるも、
なかなか選手来ず、結構焦る。
何しろ携帯電話の電波が入らないので、
選手の進行状況の情報が全く入らない。

予定より20,30分遅れてトップ選手が通過。
続々と来る選手。みんなとても良い顔している。
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トップ選手の方が疲弊しているぞ・・・・?!
後方の選手の方が楽しんでいた感じ。
全体的に40km近く走ってきているのに皆、まだまだ行けるぞって顔している。
頼もしい。

矢尾峠〜木無谷〜遙堪峠は、私は好きなルートだが、
ガレていたり、踏み跡も廃れつつあり走りにくいため、
いわゆるランナーには正直受けないだろうなぁ、
と思っていたが、対照的に多くの選手が口を揃えて”楽しいコース”、と言っていた。

そんな言葉が聞けてN氏はもちろん、私も感激、である。
ただ山で走る走力があるのではなく、山で強い、山の魅力を感じながら走れる人が育っていて、
出雲でいろんなイベントやったり、ブログで情報発信したりしていて良かった、と思える瞬間だった。

木無谷CPでは選手通過のチェック、タイム記録、写真撮影を担当させてもらった。
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(クワさん撮影)
本来エイドステーションの機能は無いのだが、
クワさんが気をきかせて
水、麦茶、スポーツドリンクの6kgと、
ビスケット、ポテトチップスを担いで上がってくれた!
選手は水分の消費が特に想定外に多く、助かったようだ。

選手を見送りながら写真をパシャパシャとり、
無事にスイーパーを見送り、CPを撤収。

選手と同じ道を辿り戻る。
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(クワさん撮影)
木無谷CPから遙堪峠は出雲の代表トレイルの1つで、
他所から誰かが来たら案内したい場所だ。
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1年を通して湿気が多く、苔の生命力全開で、クワさんも写真をたくさん撮っていた。

遙堪峠で同じくサポーターのAD氏と合流し、峠道を下山した。
木無谷でのサポーター業務を終え、フィニッシュ地点へ向かった。

どうやら今年は午前中天候が崩れていたが、
午後から天候回復。
コース終盤の最高のビューポイント、弥山山頂からの景色も
抜群だったようで、県外からの参加者も感激して下さったようだ。
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(上2枚はトモちゃん撮影)
ここまで走ってきたことすべてが報われる景色・・・ホームに帰って来た気分になれる景色・・・
弥山も出雲の代表トレイルの1つであることは間違いない。

フィニッシュ地点には、既にフィニッシュゲートが設置され、
某日本アルプス縦断レースっぽい雰囲気を醸していた。
・・・フィニッシュが海だしね。

稲佐の浜の弁天島にタッチするとフィニッシュ。
続々とフィニッシュする選手達。
みんな生き生きとした表情をしている。

昨年完走できなかったけど、今年完走できた人、
初めて参加なのに、快走した人、
イベントのクオリティが高まって仕事量増えて、
バタバタしていていろいろ大変だったけど、
皆の笑顔に救われた人、など
いろいろな表情を見ることができた。
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私も当事者として走ったわけではないが、
サポーターとして参加することで、
彼らの感情を共有し、
出雲という土地で暮らし出雲のトレイルに携わる人間として
何とも言えない満足感に浸ることができた。
あぁ自分の楽しんでいること、感覚って間違っていなかったんだな・・・と
ジワッとこみ上げるものがあった。

全員がゴールした後、表彰式が執り行われ、
その後、県外からわざわざお越し下さった選手へお土産の贈呈。
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出雲ならではの品々を。主催のN氏の粋な計らい。

ITJは初めはごくごく身内だけでの
いわば”プチイベント”だった。
プチイベントにしては壮大すぎるコースというギャップに
胸の高鳴りを感じていた第1回。
第2回、3回と回を重ねて参加者数も参加者のレベルも高くなると同時に
主催のN氏夫妻を始め、ITJ CREWを始めとした有志の皆様の
尽力で、こんな素敵なイベントに成長している。
台風の直撃でトレイルの状況が心配されたが、
遙堪キコリーズはじめ有志の協力でトレイルワークを実施し、
倒木の撤去などで快適に走れる環境に仕上がった。
出雲の山に関わる人間全員で作り上げたイベントと言っていいほどだ。

コースの壮大さとイベントのクオリティのギャップは埋まったのではなかろうか。
今後の成長がますます期待される所だが、
これ以上成長しちゃうとマンパワーが限界きちゃうので、
個人的にはこれくらいの規模で、サポーターの人数がもっと増えると
ちょうどいいのかな、と思っている。
何より主催側も楽しめるくらいでやらないとね・・・エントリー費とるレースとは違うので。

長々と書いたが、
N氏の着火材、起爆剤、ナンパ師、凝り性、アーティスト、気配りの人っぷり、山愛、出雲愛に驚きつつ、
ここまで出雲、島根、山陰のトレイルランニング、マウンテンランニング、・・・・もう何でもいいや、
”山を楽しむ活動”を盛り上げることに尽力されていることに感謝し、
今後も私もその一端を担えるように頑張ろうかな、と思っている。

そんな私が1つだけ後悔、残念に思っていることがある。
今回のイベントの終わりに私を含めN氏を胴上げしようと言う人間が誰1人いなかったこと。
次回のイベント(打ち上げか?!)にお預けにするが、
誰もしなくても私だけでも胴上げしたいと思う!

最後に
我が家にも2人目の子どもが産まれ、なかなか山と関わる時間を作ることが難しい状況にはなるが、
幸い”理解”、”共有する喜び”という妻の心強いサポートもあるため、
引き続きトレイルランニングを中心とした山遊び文化の啓蒙にできる限り励みたいと思う。

ではまたどこかの山で。



 

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by peperonci_no | 2016-11-07 22:07 | レース | Comments(0)  

はやさめトレイルランに突撃 [... >>